『なんとなく』で迎えない定年後の暮らし~定年力は3つの柱でつくる~ -vol.7-

 

 

「定年後は、時間がたっぷりできるから好きなことをしよう」と、そのように考える方が多いです。もちろん、それは素晴らしいことですが、現実は少し違います。

実は、定年後を“なんとなく”迎えた人ほど、「何をしたらいいか分からない」「会社という居場所がなくなって、人と会う機会が激減した」といった戸惑いを抱えることが多いといいます。

定年後の暮らしは、現役時代のように、会社や社会がレールを敷いてくれるわけではありません。すべてを自分自身でつくり上げていく、言わば『セカンドキャリアの創業者』となる時間です。そして、その成否を分けるのは、“どれだけ準備したか”に尽きます。

定年後の充実した人生は、一夜にしてつくれるものではありません。だからこそ、今から少しずつ、準備を進めていくことが大切です。


今回のコラムでは、定年後の暮らしを豊かにする“定年力”を育むための3つの『柱』をご紹介します。ぜひ、ご参考にしてみてください。

1つ目の柱:お金の不安を『見える化』する

定年を控えた方が最も気にされるのが、お金のことです。漠然とした不安を抱えたままでは、新しい一歩を踏み出す勇気も湧いてきません。まずは、お金の不安を『見える化』することから始めましょう。


老齢年金の見込み額、退職金の使い道、そして毎月の生活費。まずはこれらの数字を紙に書き出してみてください。現状を把握することが、未来を考える第一歩です。公的年金制度も度々見直しが行われます。前回のコラム「最新版】遺族厚生年金の見直し~5年間の有期給付~vol.6」でも紹介しましたが、遺族年金の改正など、常に最新の情報に目を向けることも大切です。


そして、お金は「使う」だけでなく、働いて増やす選択肢も視野に入れると、安心感はぐっと高まります。無理のない範囲で、週に数回働く、あるいはボランティア活動を通じて地域から謝礼を得るなど、多様な働き方や関わり方があります。

2つ目の柱:健康という『資本』を育む

「健康寿命」という言葉をご存知でしょうか。これは“自立して健康的に生活できる期間”を指します。いくらお金があっても、心が満たされても、体こそが人生の土台です。定年後の長い時間を楽しむには、病気の予防や健康管理が何よりも重要になります。

健康診断の結果を「大丈夫そうだから」と安易に捉えず、医師の話をしっかり聞く習慣をつけましょう。

特に年齢を重ねるごとに重要になるのが、『歯』と『目』の健康です。
この2つは、日常生活の質(QOL)に直結する重要な要素であり、かつ自己管理によって維持できる部分が大きいからです。

《歯の健康》重要ポイント

  • 栄養の確保
    歯が健康でないと、噛むことが難しくなり、食事が楽しめなくなります。これにより、食事量が減ったり、偏った食事になったりして、必要な栄養を十分に摂取できなくなるリスクが高まります。

  • 認知症リスクの低減
    近年の研究で、歯周病がアルツハイマー病などの認知症と関連している可能性が指摘されています。また、よく噛むことは脳への血流を促し、認知機能の維持にもつながると考えられています。

  • 全身の健康維持
    歯周病は、糖尿病や心臓病といった全身の病気と相互に影響を及ぼし合うことがわかっています。口の中の健康を保つことが、全身の健康を守ることにつながります。

《目の健康》重要ポイント

  • 社会とのつながり
    視力が低下すると、新聞や本を読むこと、テレビを見ること、そして他者と顔を合わせてコミュニケーションをとることが難しくなります。これにより、社会とのつながりが希薄になり、孤立感を感じやすくなります。

  • 活動範囲の維持
    見えにくくなると、外出が億劫になり、行動範囲が狭まってしまいます。趣味や外出先での新しい出会いなど、アクティブなセカンドライフを送る上で、目の健康は欠かせない要素です。

  • 転倒リスクの低減
    高齢者の転倒事故は、視力低下が原因となるケースも少なくありません。視覚情報が不足することで、段差や障害物を見落としやすくなり、怪我のリスクが高まります。


もしもの時に備え、自身の医療情報や介護に関する希望を家族と共有しておくことも重要です。これは、家族に心配をかけないための、大切な思いやりです。

3つ目の柱:自分だけの『居場所』と『役割』を見つける

多くの人にとって、会社は単なる仕事場ではありません。所属するコミュニティであり、社会における自分の『役割』を実感できる場所でした。定年後、この2つを失うことで、孤独感や喪失感を覚える人は少なくありません。

だからこそ、会社に代わる『第2の居場所』を意識して探すことが大切です。それは、趣味のサークルかもしれませんし、地域の活動、あるいはオンラインコミュニティかもしれません。

また、定年後の『役割』は、仕事だけではありません。地域のボランティア学習支援、あるいは趣味を通じて誰かに教えること。自分が培ってきた経験やスキルを活かして、“誰かの役に立つ”という新しい役割を見つけることで、自己肯定感は高まり、生きがいにつながります。


定年後の人生は、誰かに与えられるものではなく、自分自身でつくり上げていくものです。今日お伝えした3つの『柱』をヒントに、まずは一つ、小さなことからでも構いません。行動に移してみませんか。その一歩が、きっとあなたの未来を明るく照らしてくれるはずです。

《リタイアメントプラン設計講座》で、あなたの「定年力」を磨く

弊協会が提供する《リタイアメントプラン設計講座》は、今回ご紹介した3つの『柱』を一つひとつ、ご自身のものにしていただくための講座です。漠然とした不安を解消し、具体的にどう行動すればよいのか。キャリアプランだけでなく、お金の備えや健康管理、そして『新しい居場所』や『役割』を見つけるヒントを、より実践的な形で提供しています。

この講座を通じて、社員の皆様がご自身の未来をしっかりと見つめ、計画を立てる力を身につけ、自分らしいセカンドライフを描けるよう、研修を通じて全力でサポートいたします。

本コラムが、これからの人生を前向きに考えるきっかけとなり、人事ご担当者様が社員の方々へアドバイスや情報提供を行う際の一助となれば幸いです。

 

一般社団法人日本定年力検定協会
専務理事 米田貴虎

 

 

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